エウレカってなに

 

 

 

 

ある日、科学者のアルキメデスは、王様に呼ばれました。

職人に王冠が、本当に純金でできているかどうかを調べて欲しいというのです。

アルキメデスは、気軽に引き受けたものの、どうやったら調べられるか思いつきません。

 

 

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試しに、重さを量ってみると、始めに職人に渡した金塊と同じ重さでした。

大きさ(体積)を測ることができれば、純金かどうか分かるのですが、王冠の体積を正確に測る方法が分からないのです。

アルキメデスは、ごはんを食べるときも、お布団に入った後も、トイレの中でも、散歩をしながらでも、ずっと考え続けましたが、良い方法を思いつけません。

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お風呂に入るときも、考えながらお湯を入れ、考えながら服を脱ぎ、考えながらバスタブに体を沈めました。

すると、「ザブーン」とお風呂のお湯があふれてこぼれ出しました。

考えながらだったので、バスタブいっぱいまでお湯が入っていたのです。

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あ!! エウレカ!!(ギリシャ語で「分かった」という意味)」

アルキメデスは、突然ひらめいたのです。

お風呂からこぼれた水の量は、自分の体積と同じはずです。同じように、王冠を水に沈めれば、こぼれた水の体積を量ることで、王冠の体積が分かるはずです。

アルキメデスは喜びのあまりお風呂から飛び出して、素っ裸のまま「エウレカ!」と叫びながら町中を走り回りました。

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その後、この方法で王冠を調べてみると、純金ではなく違ったものが混ぜられていることが判明しました。

職人が金の量をごまかしていたのです。

職人は王様につかまって、処刑されました。

「エウレカ実験室」は、

この、分からなかったことが分かったときの喜び

「エウレカの心」を子どもたちに経験させることを目標にしています。